2015/3/14 京橋「京屋本店」にて思う

運動をしよう。
そう思うのだが体調が優れない。
前日の、いや京都呑みの疲れがとれていない気がするのだ。
悪循環だなあ、とため息。
きょう一日は運動を控えて休養日としよう。


出勤前に読み終えた本をブックオフに持っていく。
その中にヒロがまだ読んでなくて読みたかったという本が混じっていた。
秘密主義者め、と咎められる。
そんなつもりでは…読みたい本だとは思わなかっただけで、くどくど…。
沈んだ気分で疲れが増す。


京橋に出て1時間ほどでセルジオを誘ってしまう。
夕方5時から「京屋本店」のカウンター。
最近、京橋は人気スポットなのだろうか。
どの店も酔客で満員、岡室酒店直売所などは女性客が道へはみだしている。
久々の「京屋本店」だ。
10年ほど前は一人であるいはセルジオらと飲みに来た。
立ち飲みではない。
うす汚れた大衆酒場だ。
もちろん安い。

   


セルジオは忙しいらしい。
忙しくても収入は入ってこないという。
それでも何とかやっている。
しぶとい男。
不屈の男。
弱音を聞かない。

 

この店に来ていた10年前、なにかのエッセイで読んだのだろう。
「百年後はここにいる人間はみんなこの世からいなくなっちゃうんだ」
当時、僕らは四十代で、京屋のカウンターで飲んでいたのはほとんどが年長、60代から70代の客だった。
そのときセルジオに言った。
「十年後、いまここで飲んでいる人たちの半分以上はいなくなっちゃうんだろうね」と。
いまが十年後だ。
ざっとカウンターを見渡すと半分以上が自分たちより年若の客だ。
予言通り半分以上はこの世界からいなくなってしまったのだ。
この世はうたかた、人は借りのすまいに過ぎない。

 

焼酎水割り、どて焼き、コロッケ、湯豆腐、ごぼうのかき揚げ、ささみチーズのフライ。
なぜか揚げ物が多い。
ますます体調を悪くしている。


会社に戻り、素材をプレビューする。
うーむ、目論見は成功するのだろうか?