2012/2/2 寒夜鴨芹値千金@極楽寺

冷凍庫に入れられたような一日。
午後になって西宮も雪が舞うが積もるほどではなかった。
全国的に大雪、もうすぐ立春だというのに冷え込みが厳しい。
Twitterでつぶやいた。


  @shioshiohida 大雪で思い出すのが昭和56年の豪雪。
  金沢市内でその年の1月5日の深夜から6日未明いっきに60センチの新雪が積もった。
  当時、北陸中日新聞を配っていた僕は自転車が使えず販売所まで1時間かけて歩き、
  3回に分けて歩いて朝刊を配った。配り終えたのが午後2時近く。
  文句を言う人は誰もいなかった。朝刊を配り終えて販売所に戻ると夕刊が来た。
  夕刊を配り終えたら疲労困憊、販売店のオヤジさんが近所のうどん屋に連れて
  行ってくれてカツ丼をご馳走になった。あの味以上のカツ丼はいまだない。


のちに『五六豪雪』と言われる昭和55年から56年にかけて北陸地方を襲った豪雪だった。
「サンパチ以来の豪雪」と言われた。
昭和38年1月の『三八豪雪』だ。
50年前、交通事情や電気事情などのインフラが格段に劣っていた時代のことだ。
北陸、信越地方は数日にわたり陸の孤島となった。
福井県を中心に全国で死者228人、住宅全壊753棟の被害を出した。
ことしの豪雪は積雪量だけで言えば『三八』を上回るのではないか。


…もう一つツイートしたことの補足。
今朝『カーネーション』で糸子の長女(新山千春)と次女(川崎亜沙美)が取っ組み合いの
ストリートファイト、糸子(尾野真千子)も参戦してえらいことになった。
岸和田おそるべし、だ。
    

  

 @shioshiohida カーネーションの次女役の川崎亜沙美。
 女子プロレス時代に『雨スポ』女子アスリート勢揃いスペシャルに出演してもらった。
 僕はディレクターではなかったが彼女の打合せ担当で手伝いをした。
 初対面から一人ボケ突っ込みしまくりの弾けた関西ノリだったので
 トークのオチとして振らせてね、と収録突入、思いっきりスベって終わった。 


その時に岸和田出身ですって言ってたよなあ。
ドラマではコシノジュンコ似(笑)のルックスだが、そのときは結構きれいな子だなと思った。
最近出たカーネーション本によると彼女はもともとヒロインのオーディションを受けたそうな。
手応えバッチリで、わたしで決まりや! と思ってたら合格ならず。
根性ありそうだったもんな。


「ねえちゃんはうちの才能がこわいんや」
      


…今宵のイベントの手土産にと日本酒を買いに出る。
六甲方面がにわかに曇り激しく雪が降り始めた。
かまわず自転車にまたがり飛び出す。
西宮にある小さな酒蔵で試飲させてもらいしぼりたての新酒一升瓶を買う。
『徳若』という銘柄。
もともと寶娘(たからむすめ)という酒蔵会社を共同経営していた人が、
5年ほど前に独立、灘五郷でいちばん新しくて小さな蔵らしい。


…夕方から東大阪へ出かける。
冬山仕様のダウンパーカーで重装備。
モンベル社ゼロポイントの赤いダウン、長野五輪以来の出番となる。
阪神電車で九条まで、九条で地下鉄(近鉄)に乗り換えて新石切駅。
A部夫妻と待ち合わせてK輪住職の極楽寺へお邪魔する。


寒夜芹鴨鍋の宴@極楽寺。
先月、浪曲あとにジャンジャン横町で吞んだ時に決まったイベントです。
参加者は住職夫婦、笑福亭生喬師匠の夫婦、弟子の生寿夫婦(新婚!)、A部氏夫妻、
気がつけば僕だけが単独参加、ヒロはばあばあのとこへ行き今日は上新庄で落語会!


K輪住職の奥様の実家が大分県の日田。
その山中に湧き出す清水で育った野生のせり(芹)がざるに山のように盛られている。
  


鴨肉で脂の出たダシに緑あさやかなせりを大量投入し食す。
驚くほどクセのないやさしい野菜の味わい。
野生と聞いて青臭い香りの強いものを想像していたが意外だった。
大量投入、大量摂取、ときどき鴨ロース、鴨胸、鴨ミンチ。
同じく大分から送られて来たという肉厚の椎茸がこれまた旨い。
食感が違う。
これまたクセのないやわらかい生椎茸。
精進料理ならこいつは鶏の笹身だろうか。
  


住職が用意してくれた日本酒も旨いねえ。
今、我らの中でブームの近江の地酒『金亀純米 緑60』火入れ。
さらに割り水してない金亀の原酒、こいつを燗して吞む。
濃厚な米のスープだ。
もう、堪忍して欲しいわ。
せり、鴨、椎茸、金亀、純和風四本柱の黄金のローテーションを堪能した。
  


生喬さんは大のヅカファンらしいことが判明。
師匠によると去年の5月の大劇場公演で僕ら家族3人が座った席はヅカファンにとっては“神”の席らしい。
永年ファンクラブに入っていてもとれる席ではないのだとか。
銀橋の正面の前から2番目でした。
ス、スターと目が合いませんでしたか? 
ハイ、合いました!


「ぷよねこタカラヅカへ行く」
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110615/1308067703