6時起床、山麓の温泉場で目覚める。
寒い。風のうなる音が聞こえる。
天気予報は芳しくない。
熊本県に強風波浪注意報。
元湯(内湯)に入る。
朝風呂のぜいたく。
7時朝食。
昨日の『曲水庵』でバイキング形式。
囲炉裏に炭火が入りイワシやソーセージを自分で焼く。
素焼きの皿に生卵を落として目玉焼き、海苔も炙って食べる。
なかなかの趣向ながら客の大部分の老人たちには負担ではないだろうかと心配する。
でも、老人会のバアさま連中はきゃっきゃ言いながら楽しんでいる様子。
天気予報は最悪。
なのに、風は強いものの青空が覗いたり日が差したりする。
困ったモノ。
ふたたび朝風呂。
元湯、すずめの湯はつかった。
ヒロが「新湯」という露天風呂が良かったという。
ちょっと歩いてトレーラーハウスが並ぶ森の入り口に「新湯」はあった。
ここがまた最高な湯だった。
参ったなあ、地獄温泉おそるべし。
誰もいなかった。
独り占め。
森の緑いっぱいの露天、湯船はほどよい広さのヒノキ造り、そして微温湯。
風が気持ちいい。
いつまでも入っていられる。
地獄温泉、またいつか来よう。
…阿蘇 草千里から烏帽子岳に登る。
有名な観光地の草千里、その背景にどっしりと構える秀麗な山。
高岳、中岳、根古岳、杵島岳とともに阿蘇五岳に数えられ、標高は1337m。
風は強いが雨は降っていない。
登り30分だから何とかもちそうだ。
草千里にハルリンドウが咲く。
モンゴルの草原を歩くような気分。
踏み跡のある急な登りを経て尾根に出る。
山肌にミヤマキリシマが咲く。
最盛期より早いのか遅いのかよくわからない。
頂上には誰もいなかった。
ほどなく反対側から登ってくるガイド付き団体が到着する。
草千里を俯瞰で見ると岡本太郎の「顔」のようだ。
菓子パンを少し食べて草千里へ下る。
草千里に下山したあたりが黄色く染まっている。
バターカップ(キンポウゲ)の花の群落。
英国などの牧草地にも同じような花が咲いている。
烏帽子岳、阿蘇に来たら次も登りたい。
…古坊中に移動。
咲き誇るミヤマキリシマの群落を歩く。
古坊中から火口へのロープウェイ駅までの花のハイキング。
強風のため、ロープウェイは運休。
風向きが悪いために徒歩でも火口に近づけない。
外国から来た旅行者は残念だろうな。
…2時半過ぎ、雨が降り始める。
急いで車に帰り、大分へ向かう。
スーパーで夕食を買い、ふたたび「さんふらわあ」の乗客となる。
天気予報はハズれたが、結果的には悪くない山旅だった。
収穫は、由布岳下の『稲盛ケ城』、『烏帽子岳』、そして『地獄温泉 清風荘』
阿蘇くじゅうは大好きな場所。
いつかまた来たいと思う。