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2012/5/24 そうだ、キャンプ行こう!

大阪府の最北部、能勢にある「自然の森ファミリーオートキャンプ場」で一泊しました。
能勢の山は故 稲見一良の小説『猟犬探偵』シリーズの舞台となったところ。 
平日とあって貸し切りの野営場。
森と焚き火とウイスキー、そして満天の星。

   


…4月あたりから計画していたキャンプを実行にうつす。
30代半ばとなり見かけだけでなく、
めざましく“おっさん力”がついてきたA木と男のキャンプをしようという計画。
こう見えても昔は年に10泊近く天幕で野営していたのだ。
キャンプ装備は揃っている。
ちゃらちゃらしたオートキャンプじゃない。
昔のウイスキーのCMみたいな渋いキャンプをしようぢゃないか。
でも、なかなか実行に至らなかった。
一口で言えば面倒なのだ。
装備をチョイスして、今も使えるのか点検して、
足りないものがあれば買い足して、なんて準備をするのが。
僕は知っている。
いろいろと痛恨の経験をして学んだこと。
キャンプを十全に楽しむための鉄則はひとつ。
それは周到な『準備』だ。
現地へ行けば何とかなるわ、は即刻アウト。
そういう奴は必ず痛い目に遭う。
段取りマンに徹すること。
ま、仕事といっしょだと思えばいい。
遊びにも全力。
手抜きのない完璧な準備をすれば99%成功する。
森の中でのリラックスタイムには入念な準備が不可欠だ。


…本日の行動記録。
朝、マンションの駐車場の庭木を電ノコで切る音で目が覚める。
朝昼兼用のブランチを済ませ、昨日のうちに点検しておいたキャンプ装備をパッキングする。
午後イチでA木が自家用車(TOYOTA)で来宅する。
今回はレンタカーではない。
(そもそもオートキャンプの装備を持ちながら自家用車を所有していない自分、我ながら不憫)
A木、そうは見えないが富豪ディレクター、実家は奈良に広大な土地やアパートを所有し家賃収入があるおぼっちゃま なのだ。
装備を積み込み13時半過ぎに出発、一路 能勢へ。終日晴れの予報なのになんだなんだ? 雲行きが怪しい。
貧乏くさく171号線で行こうと主張するが、そこはさすが富豪、「上で行きましょう」とおっしゃる。
いいねえ、高速代はお前のETCカードでな。
西宮から名神にのる。
しかし、この金満行動が裏目に出る。
追い抜き車線、前を走る軽トラの荷台から段ボールに包まれた何かが落ちたぞ。
うわ、危ない!
我々の車をかすめてそれは視界から消え去った。
金属の建材だろうか。
あやうくA木車を直撃、高速にのったおかげで死ぬところだった。
(顔に似合わずA木は安全運転、車間をとってたおかげです)
そんなこんなでパニくってたからだろうか、豊中ジャンクションを通過してしまう。
本来はここから空港線にのり替えて、北北西に進路をとれ、なのだ。
富豪のくせにナビをつけてないA木が悪いのか、iPadでいいかげんなナビをする僕が悪いのか。
しゃーない、吹田で中国道に乗り換えましょう、と次善策を提案するA木。
いいよ、追加の高速代はお前のETCカードでな。
で、吹田で下りて中国道に乗りかえ、すぐに豊中で下りて、176号線で北上。
金払って遠回り。
途中、川西のダイエーで食料を仕入れる。
このダイエーが30年もの、いや40年ものじゃないかと思えるほど古い。
古いスーパーって狭くて商品棚が接近してて買い物がしやすく嫌いじゃない。
一庫ダム(ひとくら)のダム湖の湖岸を通過し能勢の山中へ分け入る。
迷いながらも4時過ぎにキャンプ場着。
本来なら1時間半で行けるとこ2時間半近くかかる。


キャンプ場、今日は貸し切りだそうです。
3人分と車一台、さらに焚き火用の薪を4束購入する。(合計7500円)
A木を叱りながらテントを設営する。
7年ぶりの野営サイトはこんな感じです。
大きなドームテントは5人用、これに2人寝ます。
黄色のはゴアテックスの登山用、これに1人寝ます。
(あとからもう一人合流予定なのです)

   


少人数の男のキャンプで一番大事なのはシンプルさ。
キャビン型のテントやスクリーンテント、タープ類は設営しない。
寝るためのテントと寝袋、椅子とサイドテーブルくらいでいい。
最重要アイテムは座り心地のよいチェアだ。
吟味して購入したコールマン2脚とホームセンターで買った安物のロゴス。


楽しみは焚き火。
これで備長炭をおこす。
おこして真っ赤になった炭はスノーピークの焚き火台にのせて調理用に使う。
缶ビールと焼きとうもろこしで乾杯!
   


日本酒、そしてウイスキー。
火を見ながらだまって飲むのがいい。
炭火で焼くとたいていのものは旨い。魔法のように旨い。
7時まで行きます、と連絡のあったもう一人の参加者 Y田ディレクター(通称ダーヤマ)が遅い。
キャンプ場はケータイがつながらない。
待つ。
ヤマダハマダカ。
Y田には、大阪府内だからといってナメないこと、真剣勝負でたどりつくこと、冗談じゃなく絶叫するくらい真っ暗になるけど絶叫しないこと、
脱輪したら死ぬこと、ケータイはつながらないので助けに行けないから、つながっても行かないから、朝まで待って誰かの助けを待つこと、と伝えてある。
100ほどの脅しと責任回避の言動で自らを守っておいた。
死を覚悟してこちらに向かっていることだろう。
7時半、エンジン音がした。
そして閃光、アクション映画のワンシーンのようだ。
Y田到着す。
案の定、道を間違えて、脱輪して、スタックしたという。
「いやあ、死にかけました。マジでビバークを覚悟しました」
大げさな、と思う。
Y田の興奮は収まらない。
こういう自らの不注意が招いた武勇伝もキャンプの醍醐味だ。
まあビールでも飲んでくれ。


   


炭火で地鶏を焼く。
自家製のソーセージを焼く。
エリンギとコーンを焼く。
大きめの鍋で具だくさんの豚汁を作る。
ごぼう、大根、里芋、こんにゃくに豚の細切れ肉。
しばらく豚汁をつまみに飲む。
最後に太めのうどんを投入して締める。


3人で人生の行く末について話す。
30代の二人は暗い将来について、僕は明るい老後について語る。
曇ってるはずなのに空にはかなりの数の星。
周囲に人工の光がないからだ。
東の空に触れれば切れそうな三日月が昇る。
酒宴は深夜まで続いた。


…過去に行ったキャンプを思い出す。
九州の久住高原や北アルプスの雷鳥沢、白山麓の大白川での山岳キャンプ、

湖西や奈良のオートキャンプ、
甥っ子タカくんやミカ、アキラを連れていった夏休みのファミリーキャンプ、

さらに男同士で秋冬に行った渋いキャンプ。
また行けるだろうか。