2015/5/23 美術体育音楽@KOBE 

行動メモ:阪神香櫨園〜岩屋〜県立美術館 堀文子展 一所不在・旅 〜なぎさの湯ランステで着替えてラン〜HAT神戸〜小野浜公園ウッドチップランニングコース
     〜みなとの森公園〜引き込み線 11キロラン〜なぎさの湯で入浴〜阪神春日野道〜三宮〜独酌ハシゴ GONTA〜オーエス〜悦記 〜元町ユニクロ〜JAMJAM
  

阪神岩屋駅から県立美術館への道。
美術は暗いけれど、なんとなくクリスタル的に、“なんとなくアート” な気分になります。
日本はいつのまにかテーマパーク化し観光大国になりつつあることを実感。
  

 

酒蔵通りに今年もタイサンボクの花が咲いた。
とにかくデカい。
オトナの頭くらいの大きさの花がどかんどかんと咲いている。
タイサンボクの木は15メートルくらいある。
随分と高いところに咲いてるのにあたりに柑橘系の香りが漂う。
  


写真ではなかなか伝わらないが大きな白花を咲かせる高木の姿は迫力がある。
ちまちましてなくて、どこか大陸的な風景。
あるいは原始の森。
恐竜が跋扈していた森にはこんな葉っぱも花も規格外の木が繁茂していたのではないか


    ゆふぐれの 泰山木の 白花は われのなげきを おほふがごとし   斎藤茂吉


おおらかなのだ。

  


常緑樹だがモクレンの仲間らしい。
原産は北アメリカ南部、ディープサウスと呼ばれるミシシッピとかアラバマあたり。
英名は Southern Magnolia ミシシッピ州は「マグノリア・ステート」と呼ばれている。
そういえば『マグノリア』って奇妙な映画あったなあ。
ラストシーンで無数のカエルが空から降ってくる映画。


一限目は美術。
県立美術館の「堀文子 一所不在・旅」です。
この画家のことは全く知らなかった。
ことし97歳になる。
「ただ一度の一生を、美にひれ伏す」
旅に生きる自由な魂。
理想の人です。
  


初めて見る画の数々はどれも生命力に溢れていた。
枯れたヒマワリやススキを描いた絵さえも命を感じさせる。
とにかく、堀文子さんの人生が素晴らしい。
彼女は「美にひれ伏す」らしいが、僕は堀文子にひれ伏す。
http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1504/detail.html
  


1918(大正7)年 東京都麹町区平河町に生まれた。
5歳で関東大震災に遭い、18歳のときには自宅近辺で起こった2.26事件を目の辺りにする。
同じ年に女子美術専門学校(現・女子美術大学)の師範科日本画部に入学し絵の道に入る。
戦後は絵本を中心に画を発表し、40歳を越えた頃、エジプト、ヨーロッパ、アメリカ、メキシコを旅する。
長旅の後、日本回帰。神奈川県大磯に転居、のちに軽井沢にアトリエを構える。
還暦間近の1987年、バブルの日本に嫌気がさしイタリアのトスカーナに移住、5年暮らす。
70代から80代にかけて精力的に世界の辺境を旅する。
行き先が凄い。
アマゾンの熱帯雨林、メキシコのタスコ、マヤ遺跡、ネパール、ヒマラヤ、ペルー。
ヒマラヤへは翌99年、2000年にも訪れ、81歳の時、4500mの高山に咲く花ブルーポピーに出会う。
83歳で解離性動脈瘤で倒れるも復活、以後は身近な植物や微生物を見つめ、雑誌「サライ」の表紙絵など今も絵を描き続けている。


そもそもがこの猫だ。
先月、雨の日にJR三宮駅のコンコースでこいつと目が合った。
「見においで」
猫の目はそう語りかけてきた。
『月とねこ』
実物を見た。
「おまえ弱いね。もっと強く生きなきゃ」とねこが言った。
堀文子 三十代前半の作品です。
  


美術館からなぎさの湯まで歩く。
ランナー用のロッカーがあり、荷物を入れて着替える。
久々のHAT神戸ランだ。
少し蒸し暑いが風があるので辛くはない。
  


今までHAT神戸〜みなとの森公園はランアクセスが悪かった。
ところが!
こんな道が出来ていた。
しかも、バイクよりラン優先。
信号を渡らねばらならないのは変わらないけど少しイージーになった。
HAT神戸〜みなとの森公園〜ポーアイ〜神戸空港というロングコースも可能になった。

  


みなとの森公園へのルートの途中の小野浜公園に噂のウッドチップコースがあった。
今日、この日に五輪メダリストを招待してオープンしたばかりということを知ってたのだが…誰もいない!
  


まだ踏まれていないのでウッドチップが大盛りになっている。
決して走り易くはない。
砂浜を走ってるような感覚。
ウッドチップのランニングコースは霧ヶ峰とか菅平とかの合宿のメッカにあって走ったことはある。
しっかりと踏まれていた。
そして、そこはたいてい樹林帯にあった。
こんなふうに都市公園で樹もない場所にあるのはどこか不似合いだ。
でもまあいい。
少しでもラン環境がよくなるならば。


マラソンの五輪メダリストのオブジェがあった。
今朝、お披露目されたばかりのはず。
でも、どこか淋しい。
円谷、君原、森下、有森、高橋、野口。
式典に高橋は来てなかったらしい。(円谷は故人)
  


みなとの森公園のラバートラックを2周しする。
  


11.6キロ走って「なぎさの湯」につかる。
美術展1200円、ロッカー代200円、入浴料800円と結構な出費となる。
ヒロは今日プールの仲間で北山公園へピクニック、公園前の焼肉店でランチ。


三宮の立ち吞み人気店GONTAで吞む。
キリン一番搾りの生が190円!
人気店らしくひっきりなしに客が来て回転もいい。
スタッフもかなり出来る。
客層も年配の一人客から若者のグループまで幅広い層。


二軒目にいつものオーエス串カツ。
三軒芽に高架下の小さな中華「悦記」の五目炒飯で締める。
こうして初夏の明るいうちから神戸ではしご酒する非日常が楽しい。

  


もともとは北野町のソネでジャズを聴こうと思っていた。
フトコロと腹具合を鑑みて散財を回避する。
3時限目は音楽と決めていた。
じゃあ、と元町の大音量のジャズ喫茶JAMJAMへ行く。
暗闇に鳴り響くビッグバンド。
珈琲とシフォンケーキをオーダーするもいつのまにか眠っていた。
うーむ、走った消費カロリーの倍くらい摂取した実感あり。
出直しだ。