2013/3/31 花仕事とパン仕事

春に3日の晴れ無し。
実はサクラの季節は天気が不安定だ。
去年も四月始めに台風並みの嵐が来た。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20120404/1333500838
日記を読み返すとたった1年前なのにすっかり昔のことのような出来事が綴られているのに驚く。
1年はあっという間に過ぎるのに詳細は記憶に残っていない。
だから、書き残しておきたいと思う。
今年58歳になる竹内まりやも歌っている。


    信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
    どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ

                 (竹内まりや「人生の扉」)


   

 

…デザイナー水戸岡鋭治の評伝「幸福な食堂車」を読む。
JR九州の列車デザインを一新した水戸岡さんが、仕事には2種類ある、と言っている。
お金を稼ぐためのパン仕事とお金にはならなくても未來につながる花仕事。
自分は、気楽にパン仕事がしたい、と怠け者らしい身勝手な了見だったなあと思う。
「プロジェクトX」や「ザ・プロフェショナル」的な番組や本を読むと後悔と自己嫌悪がちくちくと胸を刺す。


水戸岡さんはJR九州の社員ではないがプロジェクトの中心となってものを考え、必要あれば仕事を他の企業に発注する。
鋭い分析にハッとさせられる。


   日本ではおうおうにして発注する側がものを考えない。
   つまり、発注する側が製作メーカー側に考えることと作ることを

   丸投げしてしまうのである。
   発注する側が考えさえすれば、ものは安くなるのだ。
   それはすなわち、日本のエリートが働かず、

   決定する行為を避けるということでもあった。
   自己責任をとらないことを優先する教育のため、

   日本のエリートは決定することから逃げる傾向にある、と水戸岡は見ていた。


幸福な食堂車 ― 九州新幹線のデザイナー 水戸岡鋭治の「気」と「志」

幸福な食堂車 ― 九州新幹線のデザイナー 水戸岡鋭治の「気」と「志」


…3月が終わる。
3月は今イチだった。
白馬から帰って日常のペースに復帰するのがうまくいかなかったなあ。
運動もサボったし、やるべきこともやりたいことも、前に進まなかった。
ずるずるずると地滑り。
くい止める努力を放棄してしまったような気がする。
深夜11時、西宮の吉野家で冷酒を飲みながら今月を振り返る。
そのこと自体が地滑りに身を任せた証拠だ。
とにもかくにも明日から新年度が始まる。


…昨日の深夜、寝る間際にNHKでチャーリー山本という芸人を見た。
パントマイムの一種だろうか。
自らマリオネット(あやつり人形)になって漫談やマジックをする。
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この人凄いね、いっしょに見てたヒロも言う。
世の中には僕らの知らない凄い芸人がいるものだ。
この人、ライブで見たい。
この芸には大道芸人の胡散臭さと孤独が香る。
見ている人をうら哀しい気持ちにさせてくれるのがいい。