2012/2/10 琵琶湖一周雪見酒


    雪景色が見たい!


風流な衝動に突き動かされ、目論んでいた計画を実行した。
琵琶湖をJRで一周する。
雪深い湖北の余呉あたりをスノウシューで歩きたい。
長浜あたりで鴨鍋で昼酒もしたい。
車窓越しの雪見酒も悪くない。


京都トラベラーズインから歩いて5分、
関西には珍しく地下鉄と京阪が相互乗り入れする東山駅から浜大津行きに乗る。
僕がこの路線に乗ったのは高校生の頃、大津まで地下ではなく路面を走る電車だった。
浜大津に着くとJR大津駅まで歩く。
「冬の関西ワンデイパス」を購入。
関西一日乗り放題で2900円。
大津から反時計回りで琵琶湖を一周した。
新快速で長浜、長浜の町で昼ごはん、長浜から近江塩津。
最北端の近江塩津で湖西線に乗り換えて京都駅まで帰る。


写真で振り返るJR琵琶湖一周。
NIKONデジイチじゃなく、いつもSONYサイバーショットとiPhoneで撮る。
待望の雪景色は、うーん? ちょっと期待はずれでした。
何を期待してたんでしょう。


長浜駅、雪に埋まってるかと思ったのですがこの程度でした。
(まったく雪国の住民に配慮を欠いた感想で申し訳ないです)
彼方に見える冠雪した山は霊仙山(りょうせんざん)だと思います。


米原長浜間の車窓から見た伊吹山をiPhoneで撮りました。
ちょっとブレてます。
北からの風が山頂にぶつかっている様子がわかる。
この季節風がいまだに日本記録となっている12メートルの積雪を生んだのです。


真冬の平日なのに長浜市内は観光客でそこそこ賑わっていた。


どこで食べようか。
鴨にしようか、鰻重にしよういか、近江牛にしようか迷う。
長浜名物だという“焼鯖そうめん”をいっぺん食べてみよう。


1時過ぎてお店は空いていた。
雪の庭の板縁の席に座る。
「鯖街道」というセットを注文、それと熱燗。
温まりましょう。


焼鯖そうめん。
鯖はにしん蕎麦にのっている身欠き鰊を炊いたんに似ている。
焼き鯖というより煮た鯖という感じ。
素麺はその煮汁で味付けしたもの。


おなじみの焼鯖寿司が3ヶつきます。


そこそこ美味しいが想像した味と同じ。
また食べたいとは思わない。
熱燗には合います。


長浜から北は一面の雪景色だった。
余呉あたりで鉛色の空から雪が降り始める。
もう近畿ではない。
まぎれもない北陸の冬だ。


近江塩津で湖西線を待つ。
網干行き新快速は当たり前のように遅れている。
滋賀最果ての駅にはアナウンスもない。
ほとんどの乗客が列車を乗り継ぐ。
この駅から乗ってくる人はほとんどいない。
みんなどこへ行こうとしているのだろう?
まさかJR琵琶湖一周?


12分遅れてやってきた新快速に乗り込む。
ほぼ満員となる。
4人掛けの席にかなりアホっぽい女子高生が3人乗ってくる。
落ち着かない。
バックパックには地酒のボトルが入っているが出せる空気じゃない。
写真も撮れない。
京都駅まで無言で耐える。


JR琵琶湖一周を終えての正直な感想。
やっぱり雪はない方がいいな。
身も蓋もない感想ですみません。
雪国の方々、除雪作業ご苦労様です。
そういえば金沢に住んでいるとき、京都や神戸に遊びに来た。
当たり前のような青空と乾いたアスファルトにあこがれたものでした。


時間は前後するが浜大津からJR大津まで歩く途中、レトロな建物を見つけた。


旧大津公会堂、今はホールやレストランが入っている。


戦前の写真がホールに飾ってあった。
現在は埋め立てられているが元々は湖岸に建っていた。
京阪電車も琵琶湖沿いを入っていたのだ。


石造りのビル、映画のセットのようだ。