村上春樹の新刊『雑文集』を読む。
文字通り、エッセイ、序文、解説、質問の回答、あいさつ…などを集めた詰め合わせ。
ア・ソート・オブ・ライティング(ん?複数形かな)
その中にとても短いけど、すごーくためになる一文を見つけた。
村上氏の友人であるイラストレーター安西水丸さんの娘さんの結婚式でのご挨拶。
(実際には村上氏は欠席して誰かに代読してもらったらしい)
ハルキさんは挨拶は短いのがいいとのポリシー。本人もこれ以上短くするのは難しいと書いている。
短いので全文のせちゃいます。
かおりさん、ご結婚おめでとうございます。
僕も一度しか結婚したことがないので、
くわしいことはよくわかりませんが、結婚というのはいいときにはとてもいいものです。
あまりよくないときには、僕はなにかべつのことを考えるようにしています。
でも、いいときにはとてもいいものです。いいときがたくさんあることをお祈りしています。
お幸せに。
(『村上春樹 雑文集』より)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/01/31
- メディア: 単行本
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…空模様があやしい。
パラパラと雨が落ち始める。
関西は久々の雨。
午後遅くから番組会議。
3月のプロ野球開幕特番が決まった。
忙しくなるのかな、なんて人ごとのように言わないこと。
福澤諭吉も心訓七則の中で言っている。
「世の中で一番寂しいことは仕事のないことである」
励め!
夜はスタジオ編集の立ち合い。
スタジオ入りした頃にはほぼ編集は終わっていた。
「世の中で一番尊いことは人のために奉仕して決して恩に着せないことである」
今日の僕はあまり役に立たなかった。
…眼鏡堂氏とえりぼうが文楽の感想をつぶやいている。
二人とも文楽『義経千本桜』に心動かされたご様子。
僕が予定しているのは第2部の『菅原伝授手習鑑』のみ。
『千本桜』も行きたいな。
咲大夫と燕三の名コンビの『大物浦の段』の切。
『吉野山』は吉田蓑助の静御前、桐竹勘十郎の忠信。
さ、どーする?
若い大夫さんや三味線さんもTwitterでつぶやいている。
咲寿大夫さんは咲大夫一門だろう。
http://twitter.com/#!/sakiju
三味線の豊澤龍爾さんはBD-1という自転車に乗り、ラーメンズのファン。
http://twitter.com/#!/cresid
『仏果を得ず』読んでるみたい。
15日から上京、いや上方から江戸へ行くのは東下り。
時代小説を読むようになって「くだりもの」という言葉を知った。
あるWEBページに「くだりもの」について解説があった。
江戸は徳川将軍のおひざもと、すなわち政治の中心地とはいえ、
みやこ(いまでいう「首都」)はあくまで京都でしたので、
この視点に立てば、江戸へは「上る」とはいわず「下る」でした。
京都を中心とした関西エリアを当時「上方(かみがた)」と呼んだのはそのためです
ちなみに京都に上ることは「上洛(じょうらく)する」などといい、
大阪(坂)へは「上坂(じょうはん)する」などといいました。
江戸に下ってきた上方の古着などは「下りもの」と呼ばれ、町娘などが好んで着ました。
こうした商品の移動から、江戸などに下ることすらできない、しょーもない品のことを
「下らない」といい、取るに足らない物や事を「くだらない」いうようになりました。
そうだったのか日本史、である。
「くだりもの」で珍重されたものの一つに灘の酒がある。
今、僕の住んでいる西宮はその灘五郷の一つ。
近所には白鹿、白鷹、日本盛、隣の今津郷には大関がある。
これこそが江戸時代から続く「くだりもの」の酒蔵。
ちょっと誇らしい。
僕の出自は愛知三河だが…。